カナダ在住子育て・国際結婚・かよこさんから学ぶカナダと日本の教育の違いや、「みんな違ってみんないい」が体感できる子育て事情【グローバル・世界の子育てシリーズ】
今回は、カナダのトロントに住んでいて、歯科技工士アシスタントをしながら、将来の為にウェブデザインの勉強をされている、アクティブな2児ママのかよこさんにお話を伺いました。
かよこさんは、前回インタビューさせていただいた、フランス在住のゆきこさんからのご紹介で、旦那さん同士もお知り合いとのこと。ちなみに旦那さんはカナダの方で、9年間日本の京都に住み、小学生の英語教師や、語学スクールの講師などをして働かれていました。お子さんは3歳、1歳と小さいですが、ご自身の夢に向かって進まれているかよこさんの姿が素敵だなと思いました。
それではLet’s get started!!
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改めまして、Family Journey1.2.3代表、グローバル・ファミリーコーチのNAOKOです🌈
アメリカ(シカゴ)4年、中国(上海)5年、現在日本(東京)在住、今年フランス(パリ)5年予定です。 親子のコミュニケーションで、 6歳までに”世界で生きる人間力”を育て、 楽しく豊かに子育てしたい家族をサポートする オンライン・子育てコーチングレッスンを行っています🌎
家庭でもできるグローバル教育とは?AIが進むとどうなる?世界の教育の違いとは?親として準備できることは? 詳しく知りたい方は、勉強会も行っていますので、是非ご参加ください💎
カナダの学生生活や受験について
カナダでは「自分が今まで何をしてきたか、自分が将来何をしたいか」が大事
カナダではどこの大学が良いという一定の指標はありますが、この大学を出たから就職率が高いというわけではなく、自分が今まで何をしてきたか、自分が将来何をしたいかを表現できるかがポイントのようです。
私は中学・高校生を育てているわけではありませんが、町を見渡しても、日本のような受験塾はなく、受験勉強で大変というイメージもありません。
小中学生向けの公文があり、数学を学ぶ子もいますが、受験の為にというわけではなく、水泳・サッカー・ダンスなどの習い事の一環に通うイメージです。
(NAO)学歴重視ではなく、本人の「個性」を重視しているということですね。アメリカやイギリスを始め、世界ではそうした考えが顕著で、グローバル社会で生きていく為には、「個性」を伸ばすこと、自ら考えて表現する力が必須になっていくと言われています。日本でも徐々にそうした流れはありますが、まだまだ受験!勉強!という文化は根強いですね。
日本の受験勉強
私自身、学生時代は日本で過ごし、学校の授業を受け、受験勉強をしました。例えば歴史を学ぶ際、何年に何が起きて・・と暗記を沢山しましたが、世界の流れについては理解しておらず、現在は暗記した内容も忘れてしまっている状態です。でも、夫は違い、何か歴史上で起こった物事に対して、ちゃんと流れを理解しているので驚きました。これは学び方が違うのだろうと改めて実感した出来事でした。
夫は9年間日本に住んでいて、小学校でも英語を教えていたので、日本の学生の事情を知っているのですが、日本の学生は授業を受けて、学校終わったらすぐに塾に行ったり、家でも夜遅くまで勉強したり「忙しくて大変そう」とよく言ってました。私もカナダに住み、カナダの状況を見て同じように感じるようになりました。
(NAO)私も同じ悩みを抱えています。○○年○○戦争・・と丸暗記を沢山していた為、1つ1つのの物事の繋がりがなく、世界で何が起こっている時に、日本では何があったのだろう。この戦争はどういった理由で起きたのだろう。と、大人になった今、苦労した学び直している所です。脳科学からも、頭の良い人の脳とは、物と物との繋がりが認識できて、理解能力、解釈能力が、相対的に高く、
忘れにくい、記憶に残りやすい、何か新しいことを学んだ時も、すぐに自分の経験と結びつけることができる脳と言われていますので、そうした学び方が大切と言えますね。
カナダでの子育て事情
カナダで子育てをして良かったと思う点は何ですか?
トロントには色んな国出身の方が住んでいます。みんな英語を話しますが、バックグラウンドは全く異なり、アクセントも違います。色んな人がいて、個性があって、ジェンダーも障害も関係なく、偏見を持たず、「みんな違ってみんないい」が、本当に感じられます。息子が通っていたデイケア(保育園)の場所が、ちょうどパキスタンの方が多く住んでいる場所でした。それまでは、私自身もパキスタンのことをよくわからず、中東の人というイメージしかなく、親近感も持っていませんでした。でも、私の子供に対して、他人の子供でも我が子のように接してくれたり、分け隔てなく交流してくれるので、イメージがガラリと変わりましたし、親子共に良い経験だったと思います。
(NAO)日本でも外国人の方はだいぶ増えてきましたが、ジェンダーや障害など、まだまだ「当たり前」という認識ではないのが実情だと思いますので、「みんな違ってみんないい」と敢えて教えることなく、周りがそんな環境であるのは本当に素敵なことですね。
カナダで子育てをしていて困ったことはありますか?
保育料がとても高いことです。トロントが特に高いようにも感じますが、フルタイムで働こうとすると、保育料が家賃より高くなってしまうほどです。平均収入は日本と比べて数万円高いかなぐらいのイメージですが、保育料は20万円ぐらいかかってしまいます。補助金をもらえる制度もなんとか駆使して、うちは安く抑えるようにしていますが、それでも日本の保育料より高いです。祖父・祖母には頼れず、家族のサポートを受けられないので、その点が苦労している点です。4歳からは義務教育も始まりますが、午後早くに終わる為、フルタイムで働こうとすると、アフタースクールに預けることになります。学校によっては無料のところもありますが、空きがなかったり、有料だと月7万くらいかかったり、決して安くない状況です。トロントでは保育料が払えず、家で子供を見る選択をする人も多いのが事実です。
(NAO)それは高いですね!日本は待機児童問題など取り上げられるので、保育園料も高いというイメージがありますが、実際は現在3歳以上無償化制度もありますし、認可保育園に預けることができれば、とても安く抑えられているので、その点は日本の良い点として非常に有難く思っています。
カナダで子育てをしていて驚いたことはありますか?
学校の昼ご飯はお弁当なのですが、中身がとてもシンプルなことに驚きました。例えばパプリカをそのままかじっている子がいたり、パンにチーズを挟むだけの子がいたりします。日本人のお弁当とは全然違うことにびっくりしました。
カナダでは街を歩いていると、色んな方に気にかけていただいて心強い反面、心配されすぎて驚く時があります。例えば子供が泣いていると、帽子被ってないから寒いんじゃない?等、多くの方から声をかけられるので驚きます。
(NAO)日本人のお弁当は手が込んでますよね。キャラ弁という文化もあるぐらいで、海外の方からもすごい!と驚かれます。お弁当はシンプルで良いという考え方が浸透してれば、用意する親の負担は軽くて嬉しいですね☆
お子さんにはどのように育ってほしいですか?
のびのびとやりたいことをやってほしい。自己肯定感が高く、自分に自信を持ってほしいです。ちなみに、カナダの人は、子供をとても褒めます。頑張ってることを褒め、失敗しても、何があろうと褒めます。大げさだなと思う時もあるぐらいですが、でも子供の自己肯定感の為にはとても良いと思うので、私もそうしています。
(NAO)親が子供を一番に認めてあげることが、自己肯定感を高めるのにとても大事ですので素敵だと思います☆失敗も認めてあげることで、失敗を恐れず、壁にぶつかっても、自分で立ち上がることができる、強い気持ちが育っていきますね^^
かよこさん、今回は素敵な時間をありがとうございました!
ちなみに、我が家では五感を刺激する本物の体験を大事にしているので、実際の「体験教育・旅育」の様子をYoutubeにアップしてます☆子供にこんな体験させてあげると楽しいな☆と皆さんのご家庭でイメージを膨らませる参考になると嬉しいです!